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ネット予約は高齢のお客さまが多いお店でも使える?個人店が導入前に見る4つの関門
最終更新日:2026年8月10日
「うちはお客さまの年齢層が高いので、ネット予約を入れても使ってもらえへんと思うんです」。個人でお店をやっている方から、これはほんとうによく聞きます。
ただ、調べてみると出てくるのは「高齢者にも見やすいデザインにしましょう」といった作り手向けの話ばかりで、お店側が知りたい「で、うちは入れていいのか」の答えになっていません。
この記事は、お客さまの年齢層が高い個人のお店が、ネット予約を入れるかどうかを決めるためのものです。
先に結論
- 70代のインターネット利用率は7割を超えています(総務省の通信利用動向調査で、2025年8月時点の70〜79歳が71.9%)。年代でひとくくりに「使えない」と決めるのは、実態から外れています。ただし80歳以上は37.1%で、ここははっきり下がります。
- 一方で、70代の約6割は「スマホを使いこなせていない」と感じています。端末も回線も持っているけれど自信がない、という状態です。止まる原因は能力ではなく、途中で不安になることです。
- お客さまが実際に止まる場所は4つに絞れます。①アプリのインストール ②会員登録とパスワード ③入力項目の多さ ④終わったのか分からない不安。このうち①②は、どの予約サービスを選ぶかだけで消せます。
- 全員をネット予約に移す必要はありません。 目的は予約をネットに寄せることではなく、営業中に手が止まる回数を減らすことです。一部の方が移るだけでも効果は出ます。
- 移らない方には電話を残してください。併用は失敗ではなく、個人店では通常の形です。
「高齢のお客さまは使えない」はどこまで本当か
まず数字を見ます。総務省の通信利用動向調査(2025年8月実施分)による年齢別のインターネット利用率は、次のとおりです。
| 年齢 | インターネット利用率 |
|---|---|
| 60〜64歳 | 93.5% |
| 70〜79歳 | 71.9% |
| 80歳以上 | 37.1% |
60代はほぼ全員が使っています。70代でも7割を超えます。はっきり下がるのは80歳以上で、境目は「高齢かどうか」ではなく、もっと上のほうにあります。
ただし、ここで話を終わらせると判断を間違えます。NTTドコモ モバイル社会研究所が2024年1月に60〜84歳の1,130人に聞いた調査では、70代の約6割、80代の約7割が「スマートフォンを使いこなせていない」と感じているという結果が出ています(60代でも約4割)。
つまり、多くの方は「使える」けれど「自信はない」。この差が、お店で起きることを決めています。自信がない人は、難しそうな画面を見た時点で「これは私には無理」と判断して、慣れている電話に戻ります。判断は操作の途中ではなく、画面を開いた最初の数秒で起きます。
お客さまが止まるのは、この4つの関門
年齢そのものではなく、下の4か所で止まります。
| 関門 | 何が起きるか | お店側で外せるか |
|---|---|---|
| ①アプリのインストール | ストアで検索し、Apple ID や Google アカウントのパスワード入力を求められる。ここで大半が止まる | 外せる(アプリ不要の受付ページを選ぶ) |
| ②会員登録とパスワード | 新しいパスワードを決めて覚える必要がある。次回ログインできず、結局電話になる | 外せる(会員登録なしで予約できるものを選ぶ) |
| ③入力項目の多さ | 住所・生年月日・アンケートなど、予約に不要な項目が多いほど離脱する | 外せる(受け取る項目を減らす。名前と連絡先だけでも成立する) |
| ④終わったか分からない | 送信後に何が起きたか分からず不安になり、「予約できてますか」の確認電話がかかる | 半分外せる(完了が画面で分かる作りを選ぶ。それでも不安は残る) |
大事なのは、①と②はお店の努力ではなく、選ぶサービスで決まるということです。専用アプリのインストールと会員登録を前提にしたサービスを選んだ時点で、高齢のお客さまが多いお店では関門が2つ増えます。逆にここが無いものを選べば、残る仕事は③の項目を削るだけになります。
パスワードは特に重いです。1回目は家族に手伝ってもらって登録できても、2回目に思い出せなければ、そこで終わってまいます。
全員を移す必要はない
ここがいちばん誤解されているところだと思います。
ネット予約を入れる目的は「予約の何割をネットにするか」ではありません。営業中に手が止まる回数を減らすことです。個人店で電話がしんどいのは件数そのものより、パンを焼いている最中、施術の最中、レジの最中に鳴るからです。
だとすると、移るのが一部の方でも意味があります。営業時間外にネットで入るようになった分は、そのまま翌朝の折り返しが減ります。全体の何割かは関係ありません。
逆に「全員を移す」を目標にしてしまうと、移らないお客さまに繰り返し案内することになり、いちばん長いお付き合いの方との関係が悪くなります。それは、お店にとって割に合いません。
どう渡すと使ってもらえるか
ネット予約は、置いておけば見つけてもらえるものではありません。渡し方が結果の大半を決めます。
- 会計のときに一言添えて、QRコードを置く。 順番が大事で、「次回からはここからでも取れます。もちろん電話でも大丈夫です」と、逃げ道を先に示します。ここを潰すと、その場では「はい」と言われて二度と使われません。
- 紙で渡す。 名刺サイズにQRコードと短い説明。口頭でURLを伝えるのは、どの年代でも現実的ではありません。
- 家族経由を想定する。 内閣府の調査では、高齢の方が情報機器を使わない理由の上位に「必要があれば家族に任せればよい」が挙がっています。娘さんや息子さんが代わりに取るのは、失敗ではなく普通の使われ方です。会員登録が要らない受付ページなら、代わりに取るのも簡単です。
- リンクを置く場所は1か所に絞る。 SNSのプロフィール、地図サービス、店頭。増やすほど自分の管理も増えます。
電話は残す
ネット予約を入れたお店がやりがちな失敗は、「電話でのご予約は終了しました」と切り替えてしまうことです。80歳以上の利用率が37.1%である以上、これは一定のお客さまを切ることと同じ意味になります。
電話は残したまま、鳴る回数が減ればそれで成功です。減らすところと残すところを分けて考える話は、個人店が予約の電話を減らす方法にもう少し詳しく書いています。
YORYOR の場合
YORYOR は、個人経営・小規模のお店向けの予約サービスです。この記事の話でいうと、関門①と②が最初から無い作りにしてあります。
- お客さま側にアプリのインストールは要りません。 予約ページのリンクを開くだけで使えます。会員登録も必要ありません。
- お店の業種に合わせて3種類あります。商品を個数で押さえる取り置き予約、時間帯ごとの人数で受ける定員予約、メニューの所要時間から空きを計算する予約帳です。
- 予約帳では、お客さまがご自身で変更・キャンセルでき、前日にリマインドのメールが届きます。
- 料金は1サービス月額980円(税込)で、予約1件ごとの手数料はかかりません。カード登録なしで14日間無料で試せます。
対応していない機能はできること・できないことに、細かい疑問はよくあるご質問にまとめています。
合わないケース
- お店にかかってくる電話を機械に肩代わりさせたい、という目的やと合いません。 YORYOR に電話の自動応答やAIによる代理応対の機能はありません。ネットからの受付口を用意して電話を減らす方向の道具なので、電話そのものは残ります。
- 新しいお客さまを増やしたい場合も合いません。 YORYOR はポータルサイトではないので、お店を検索して新規のお客さまを送る仕組みはありません。そのぶん送客手数料もかからない、という作りです。
- 予約ページのURLは yoryor09.com のサブドメインで発行します。お店独自のドメインを割り当てることはできないので、**URLを口頭や電話で伝える運用は向きません。**QRコードや、リンクを送って開いてもらう形が前提になります。
- 前金や事前カード決済で予約を確定させたいお店にも向きません。YORYOR に決済の機能はなく、お支払いは店頭で受け取っていただく形です。
まとめ
- 70代のインターネット利用率は7割を超えています。「高齢のお客さまが多いから無理」と年代で判断すると、実態からずれます。下がるのは80歳以上です。
- 詰まるのは年齢ではなく、アプリ・会員登録・入力の多さ・完了の分からなさの4つです。前の2つは、選ぶサービスだけで消せます。
- 全員を移す必要はありません。一部が移って、営業中に鳴る電話が減れば十分です。電話は残してください。
参考
YORYOR は個人経営・小規模のお店のための予約とシフトのサービスです。料金は1サービス月額980円(税込)で、予約1件ごとの手数料はかかりません。できること・できないこと を先に読んでから、カード登録なしの14日間無料 でお試しください。